あか くろ しろ ぶち2015年03月02日

 
 大意もなく脳に刻み込んである言葉が呪文のように湧く

 なんとも恐ろしい言葉なのです

 
 ある雪の日の作業場でストーブの前にたむろしていた

 窓の外を黒いものが通り過ぎた

 兄弟子の目配せで弟分が出て行った
 
 間もなく作業場にいい香りが漂う

 
 そう 旨い毛の色の順番だそうな あか くろ しろ ぶち

 一回り上の先輩から聞いた話

 
 写真を見る度に目頭が潤む我が子同然だった俗名「ツルフスキー」

 食われた訳では御座いませんが

行って来ました・・・柳川2015年03月09日

 
 あんたが柳川 どんこ舟の船頭なら

 わたしゃ白無垢 泥にかえ

 あんたの竿をうけとめる


 おまえが柳川 お堀の泥ともなれば

 おれが竿をば やさしくこづき

 かわいいたにしをこさえもしょう


 
 若い船頭さんがお嫁さんをもらうそうです

 我船に花嫁をのせてお披露目すると笑顔で語っておりました

行って来ました・・・軍艦島2015年03月11日

 長崎港から20kmの小島「端島」と言う

 江戸末期良質の石炭が発見されて100年間掘り続けた

 需要とコストのバランスが崩れ廃鉱

 負の遺産とも言われるが末期は豊かな近代生活を営み

 島には離れ難い思いの人々も少なくなかったとか


 そして今 廃墟趣味と物見遊山のターゲットとして脚光を浴びている

 写真は島内の日本で始めての高層鉄筋混凝土集合住宅


 ちなみに我家 命名を「混凝土場楽」と言う超小型鉄筋混凝土住宅

 あと数年で此処も廃墟になるかも 観光客来るかも

行って来ました・・・ハウステンボス2015年03月13日

 テーマパークってのは どうも苦手でね

 だったら行かなきゃいいじゃないって事ですよね

 ま 庵さん それなりに楽しめる柔軟なヒトだから

 
 新生ハウステンボス 

 発光ダイオード(LED)のエキシビション

 
 オランダじゃあなくってもいいさ

行って来ました・・・備中松山城2015年03月15日

 羨ましく思うのは

 此の風情を思いつきで楽しめる住民さん

 四季折々の山道を楽しみながらゆきつく山城

 こんなふるさとがほしいな


 岡山県高梁市 標高430mの位置にある

 車を降りて徒歩20分山道を登る

 
 
 我が町札幌の藻岩山は天然記念物の原始林

 此れを登るのも気持ちが良いが

 行き着いた頂上にはなんとも無粋な現代建築

行って来なかったけど・・・巌流島2015年03月17日

 門司港レトロにて

 「何処から来たの」

 「札幌だよ」

 「へぇ~!じゃこれからいいとこ始まるから そこ座って」

 
   諸手の櫂の木剣が風を起こしてうごいた

   巌流の長剣が切っ下りに彼の真眉間を割って来た

   その柿色の鉢巻は武蔵の首かと見えて飛んで行った 

   ニコ と巌流の目は楽しんだかも知れなかった

   然しその瞬間に巌流の頭蓋は小砂利のように砕けていた

   ・・・・・・・・・

   誰か知ろう百尺下の水の心を水のふかさを

   (吉川英冶 宮本武蔵 より)

廃墟そして消滅2015年03月23日

 昨年末まで形をとどめていた廃墟 「北海道秘宝館」

 脳天気な全国秘宝館ブームで

 温泉を訪れる老若男女を笑かしてくれたんです

 時代は去り今年になって更地になりました


 もはや秘め事で無くなった恥を知らぬ若き男女よ

 老人のシモネタを嘲るなかれ

 シモネタには世界の芸術と文学と歴史が螺鈿の如く鏤められている


 お涙観音も涙・・・涙

「は」を入れて2015年03月25日

 近頃小説を読むとき 朗読にしている

 と 感情移入が激しくなって

 作家さんには申し訳ないが勝手に変えたりする

 
 浅田次郎の「赤猫異聞」・・・・上手いなあ ほんと上手い

 前半クライマックス

   「のう、お仙。生きてくれまいか。」
 
   「生きましたとも。仰せの通りに。」
 

 此処ね

   「のう、お仙。生きてはくれまいか。」

 
 
 細かなことですが・・・・楽しみとはこんなもんです

落日2015年03月30日

 家具製造業の禄を食んでいたころ

 主は創業者で筆頭株主の代表取締役会長

 会議で彼の提議にご意見申すものなどあるはずもなし

 だが 忌憚なく意見を述べよと名指しされたから

 忌憚なく反対意見を述べたら

 激高し 

 かくて遊び人となった・・・・・と言ったら言い過ぎかな


 

 なんということか 

 マスコミで家具店ごときの新旧交代劇が話題になった

 
 あ~あ またしても大衆は大衆食堂でメシを喰うのか