いきづまったら2014年05月03日

 常に新しいアイディアを出し続けるのは

 苦しい

 そこでする簡単な方法は

 大きなもの小さくする

 小さなものを大きくする

 それがこれ

 ニキーチンのパズルの巨大化

 テーブルにもイスにも棚にもなるが

 肝心のパズルとしては

 重たくて危険

こんなお話があった2014年05月06日

 嵐の去った海は月が妙に冴えていた

 漁師が浜に出てみると

 白い巨大な塊が打ち上げられていた

 高台に上がって見たそれは

 大きな素裸の女

 青い光に浮かび上がった肉塊は

 まだ生を感じさせた

 怪しい気持ちに穫られた漁師は

 指先からよじ登り

 その小高いところまで辿り

 やがて陰りのある谷間へと

 その時

 大きな女は僅かに動いた様だった

 漁師の躰は暗い谷間に落ちて

 重たい肉の下で息絶えた

・・・・・・・・・2014年05月08日

 説明はいらないね

 なにを話しかけたかのかな

髑髏2014年05月11日

 されこうべ

 好きな方が結構いらっしゃるようですが

 私は好きではありません

 やはり

 適当にお肉やら何がしかの機能部品が付いた方が

 好きです

 一休さんが髑髏を杖にさして町を歩き

 ヒトは皆一皮剥けば同じ骸骨と言ったとか

 
 この洋モノの骸骨は

 骨になっても位があるのです

善し悪し2014年05月14日

 
 善悪を問えば悪って言うんだろ~な~

 遊郭のあった吉原は葦の原

 そして我町札幌も

 ススキノはそのまま薄野遊郭でした

 
 道(人生)に迷って来たとこは

 葦の茂った街外れ

 灯に惹かれ訪ねれば

 女郎狐がお出迎へ

 一夜化かしておくんなさい

さすらい2014年05月15日

 憧れているのは

 さすらい人と言うと格好良いが

 放浪

 円空さん 木喰さん 山頭火さん

 みんな坊主だが

 ワタクシも坊主の子孫のようだ

 素質はある

 色んな土地で心をふれあい

 ついでに躰もふれあい

 
 でもこれからやると

 放浪ではなく   徘徊

サンビスタ2014年05月16日

 おすすめは

 アルシオーネでもベッチカルバーりホでもなく

 クララヌネス

 激しく 熱く そして

 哀愁と混沌

 彼女の声は

 どこまでもつきぬける

 碧空の

 世界の悲しみにある

岩と砂2014年05月19日

 先ごろこう詩った方が居た

 岩は己の頑なを恥じ 砂を羨んだ

 砂は己の身の曖昧を嘆き 岩を羨んだ------と

 でも
 
 どちらも元は同じで

 しかも

 互いに五劫をもってしてなり得たカラダ

 己も尊い

 汝も尊い

ハナヤギ2014年05月24日

 ハナノモト クグリヌケタル ハナヤギゾ

 桜の下 潜りぬけたる 華やぎぞ

 
 遅咲きの八重桜がはらはらと散っていました

 桜のその色は光をうつして女性を華やかに演出します

 そしてまた

 藤棚を潜りますと

 女性は淑やかに匂い立つのです

ぽっぽっぽえむ 22014年05月27日

 雑草だからと

 いつでもあたしは邪魔にされ

 引っこ抜かれて捨てられる
 
 たとい

 たとい五弁の小さな花でも咲けたなら

 手折られても踏みつけられたりしないでしょ

 
 
 愛してる 愛してないって ちぎられる

 野菊がよっぽど うらめしい