浅田次郎「終わらざる夏」 ― 2022年04月20日

占守島
ロシアの地か 日本の地か
アイヌの地だったらしい
明治の始めに日本の領土と位置づけられたとある
大東亜戦争の日本降伏後の侵略により
事実上ソビエト連邦のそして今のロシアの領土とされている
浅田次郎は物語として
占守島の歴史と戦いをそれぞれの国の人の視点で語らせる
しめくくりに性愛を綴ったのは彼の人類愛か
人類愛ですべての戦いが終わりますように
井上ひさし「十二人の手紙」 ― 2022年02月26日

言葉遊びでは天下一の作家さん
随分版を重ねているから人気がわかる
今 手紙は滅多に書かないし来ない
おそらく庵さん以上の年代でなければ
共感イメージが無いのではなかろうか
ペンフレンドなんて死語だからね
あらゆる手紙の形式を披瀝しながら物語る
物語の中の虚と実
作家と読者の虚と実
すっかり騙されて真剣になぞ解きをしたら
すっかり翻弄されていた
みおつくし料理帖 ― 2020年11月12日

ドラマで観て いいお話だなって思ってた
角川春樹が映画にした
この機に原作を読んじゃえってもんで
全巻買って 現在七冊読み終わった
高田郁さんお上手
映画は観ていないが
松本穂香さん可愛いけど
いまいちキャストに違和感がある
又次役の中村獅童は当たりかな
チャンバラはないけれど
江戸だな~~~
少年サンデー「伊賀の影丸」 ― 2020年03月27日

少年サンデーが発売された
少年は父に四十円を貰って本屋へ駆けて行った
お約束は先ず父が先に「伊賀の影丸」を読んで
それから渡してくれた
横山光輝の此の漫画は面白かった
いろんな体質で不思議な術を使う忍者たち
死なない敵 “邪鬼”
後に山田風太郎の「甲賀忍法帖」で此れが源泉と知る
早世した父はそのことを終に知ることはなかった な・・・
時代小説 ― 2020年03月20日

時代小説が好きだ
沢山読んでいると当然好みの時代と分野ができる
山田風太郎の絵呂忍者小説から始まって柴田錬三郎にハマった
吉川英治の宮本武蔵を読んでから戦国時代のモノに移り
やがて藤沢周平にみる地方の藩の武士の葛藤
そうして市井の悲喜こもごも物語
特記すべきはSF時代モノ
みんなイイ
近頃はすっかり目が弱って一気に読破できないから短編にしている
丁度疲れたころ話がまとまる
時代モノシリーズ 少しやってみるかな
当時の佐伯俊男氏のカバーは イ ケ テ ル ねえ
「一弦の琴」宮尾登美子著 ― 2019年08月05日

招き猫の富公の奴がやけに哭きやがるんでね
ミヤオミヤオって
読んでみましたよ
ぐい~っと引き込まれやしてね
背筋をしゃんと伸ばしたをんななのに
心ばかりががゆれてゆられて
それにひきかえ
やけに世に馴染まないおとこたちとの組み合わせ
これを読んだら絶対 一弦琴聞きたくなるって
加清純子 ― 2019年05月17日

北海道立文学館
加清純子の特別展に行ってきた
「第二次大戦後のアプレゲールで、デカダンでアヴァンギャルドに
時代を駆け抜けた天才少女画家です。」 との謳い文句は
流石文学館的表現・・・・・・・・わざわざ昔言葉をならべたな
戦後復興して行く札幌で渡辺淳一の青春を彩った 少女(をんな)
「阿寒に果つ」は彼の自伝的小説 映画にもなった
昭和ヒトケタフタケタの皆さま 心ざわめくものが おありでは
音読のススメ ― 2018年07月29日
石川英輔「大江戸・・・」シリーズ ― 2017年12月17日

寝る間も惜しんで読みふけった三十代後半
特に時代小説にハマってた
「大江戸神仙伝」はSFだがTVドラマ化もされ評判を呼んだ
その後連作を何冊か読んだが忘れていた
古本屋でその最新作(とは言っても十年前発刊だが)を見つけた
「大江戸妖美伝」
転時できる主人公が自前芸者のいな吉と江戸を堪能する
・・・・ついでにいな吉姐さんも堪能する
現代に女房を持つ男が転時した江戸で
若い芸者とわりない仲になるのは不倫ではないのかな
なんて 久々に石川英輔を読んだ